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イラストブログ 入院生活

71日目。入院中、突然爆発物と遭遇した話。〜アル中病棟編〜

アルコール依存症 イラスト

3月16日(水)久里浜医療センター

いいちまるです

このブログは

アルコール依存症の

アルコール依存症による

アルコール依存症とその家族の為の

ブログである。

ハイ。

あやちゃん
強退って言葉を聞いたんだけど、どういう意味なの?
入院中にルールを守らないで強制退院させられる事だよ!
いいちまる
Rチウねずみ
せっかく入院してるんだし、強制退院だけは避けたいね

【久里浜医療センター】

今日のスケジュール

久里浜医療センター スケジュール

強制退院

久里浜医療センターでは入院中にお酒を飲んだり、タバコを吸うと

『強制退院』

させられるケースがあります。

1回目なら注意で終わるのですが、

2回目は状況次第。

3回目は有無を言わさず強制退院です。

3回目は泣こうがわめこうがその場で即退院になります。

見つかった瞬間に退院です。

いいちまるが入院しているこの71日間に、

タバコで強制退院になった人が3人

お酒で強制退院になった人が1人います。

タバコを吸うならまだわかるにしても、

わざわざ入院してるのにお酒を飲む人なんているのか?

と思う人もいるかもしれませんが、

家族などに強制的に入院させられてるような人は余裕で飲みます。

お酒の隠し場所

お酒は自由時間に近所のコンビニまで行って手に入れます。

病棟内に入る時は荷物チェックやボディチェックがあるので、

買ってきたお酒は病院の敷地内に隠します。

病院敷地内でいちばんメジャーな隠し場所が『カラーコーン』の中です。

敷地内にはカラーコーンがたくさん配置されてる為、お手頃なのです。

僕とじゅんじゅんは暇な時、散歩がてら宝探しに出かけます。

(※じゅんじゅんは同室に入院する患者さん。詳しくはコチラ。)

カラーコーンの下にお酒とかタバコとかが無いか探す遊びです。

『どうせあるわけない』

毎回そんな軽い気持ちで遊んでました。

まさかあんな恐ろしい事件に巻き込まれる事になるとも知らずに・・・。

爆弾処理班、出動せよ!

天気の良い日でした。

すっかり暖かくなり、病棟内には綺麗なお花がたくさん咲き始めました。

花木を包み込む暖かい風は、もうすっかり春の訪れを告げていました。

『今日も良い1日になりそうだ』

気持ちの良い昼下がりの事でした。

久里浜医療センター 自然
敷地内に咲く梅の花(病棟内の自然はコチラ

病棟裏のグラウンドに梅の花が咲いている。

そんな情報を聞き入れたので、

じゅんじゅんと一緒に観に行くことにした。

久里浜医療センター 入院生活

道中いつものようにじゅんじゅんがカラーコーンをめくります。

すると見つけてしまいました。

例の物。

アルコール依存症 酒

『不発弾』

※『不発弾』とは

アル中が隠した酒の事。

超強力な破壊力を持つ。

詳しくはコチラを参考にして下さい。

いいちまるブログ

まさか本当に見つかるなんて思ってなかったから超ビックリ。

アル中が不発弾を見つける事ほど危険な事はありません。

この時の

『やっちまった!!』

感はとんでもないものでした。

のどかな空気が一転、緊張が張り詰めます。

背筋が凍る思いとはまさにこの事です。

しかし、あたふたしている場合ではありません。

一刻も早くこの『不発弾』を処理しなければならないのです。

このまま見なかった事にするか、病院に報告するか。

黙ってゴミ箱に捨てれれば簡単なのですが、病院内には酒の瓶なんて捨てる場所はありません。

突然訪れた『緊急ミッション』です。

アル中 イラスト

お酒を我慢しているアル中にとって

不発弾となったお酒ほど危険なものはありません。

まずは動揺した心を落ち着かせ、冷静になります。

こういう時は冷静さが一番大切なのです。

アルコール依存症 ブログ

なぜか固まる。

なんでですかね。

無いはずのものがあると、

『頭が真っ白』

になるんですね。

今まで見慣れてきたその酒瓶は、まるで人生で初めて出会う物のようでした。

原始人が突然電子機器に遭遇するような、

そんな不思議な感覚でした。

助っ人登場

今思えば本当に、

看護師さんに持っていけば簡単に終わる話だったんですけどね。

その時は酒瓶を持って歩くという行為すら怖かったんですよ。

ヘタレな僕たちが出した結論は、

『見なかった事にしよう』

という物でした。

突然声をかけられ振り向くと、

そこには"杉浦さん(仮)"が立っていました。

たまたま散歩中に通りかかったのです。

アル中病棟 入院

杉浦さんは入院9回目の大ベテランです。

お酒の瓶を見ても全く動じません。

堂々たるその態度はまさに山の如し。

病院内でお酒の瓶を発見するなど、

杉浦さんにとってはよくある事なのです。

アル中 入院

杉浦さんはおもむろに瓶を手に取ると、

中身を確認しました。

『ちょっと入ってんな・・・。』

そう呟くと、黙り込んでしまいました。

・・・。

沈黙が続きます。

『ちょっと入ってんな・・・』

って言葉が気になります。

・・・。

(え、まさか飲まないよね・・・。)

(え・・・なに?)

(杉浦さん・・・飲まないよね?)

と考えていた

次の瞬間・・・!!

アル中病棟 入院生活

何のまえぶれも無く突然投げた。

フェンスの外は茂みになってるから大丈夫だとは思うけど、

何のためらいも無く投げるんだもの。

ビックリしちゃったわよ。

『誰か飲んだらあぶねぇーからよ〜。』

って言いながら

杉浦さんは去っていった。

やっぱり常連さんはちげぇや。

って思った話。

【久里浜医療センター】入院食

肝臓食

みそ汁(わかめ、玉葱)・納豆・キャベツ人参浸し・味付けのり・牛乳

入院食

揚カレー餃子・シュウマイ・青梗菜ソテー・カリフラワーサラダ・野沢菜漬・カットフルーツ(マンゴー)

久里浜医療センター 食事

トラウト塩焼骨なし・茹オクラ・大豆ひじき煮・春菊浸し・ヨーグルト

今日も1日禁酒お疲れ様でした。

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